イリナ・イオネスコ『エヴァ』【新装版】
ルーマニア系フランス人女性写真家、イリナ・イオネスコをバロック・エロスの寵児としてもてはやしながら、愛娘をロリータ・セックスのアイドルに仕立て上げた毒婦としてのスキャンダルにも巻き込んだ、写真史的フォトセッション「エヴァ」シリーズの、発表30有余年にして実現したモノクロ写真集成。 イリナ・イオネスコ写真集『エヴァ』はイリナ・イオネスコ(1935~)の愛娘エヴァ(1965~)が5歳から13歳の間に撮影されたバロック的審美性で貫かれた官能的フォトセッションである。 このエヴァのシリーズが初めて1冊のモノグラフにまとめあげられたのが2004年刊行の本書であった。日米で同時出版され、たちまち話題沸騰、高額であるにもかかわらず国内版は瞬く間に品切れとなってしまった。 しかしながら北米市場における流通トラブルにより米国版元が突然事業閉鎖。作品集は世界の市場から消え去り、写真集そしてエヴァのシリーズは再び幻の存在と化してしまったのである。 あれから7年、増刷を待ち望む多くの日本の読者のためにイリナ・イオネスコと交渉。ようやく待望の日本語版限定復刻が叶うことになった。 イリナ・イオネスコ写真集『エヴァ』(新装・復刻版) 文 :グレイアム・オーヴェンドン、A.D.コールマン、 イリナ・イオネスコほか 仕様:B4変形判、ハードカバー、152ページ、 図版124点収録(ダブルトーン) 刊行:2011年6月下旬 編集者エッセイ(2011.6.13)