ジョン・マーティン画集
1995-1997年にかけて刊行され「恐るべき絵画のシリーズ」と 評された異色画集群ピナコテーカ・トレヴィル・シリーズ。 『モンス・デジデリオ画集』に次いで、『ジョン・マーティン画集』を復刻!! バビロン等の古代文明の威容、その墜落と傲慢に下された怒れる神々による大洪水や天変地異・・・ 「狂えるマーティン」の異名をとりモダニズムの中に忘れられた画家が現出させた恐るべき終末のヴィジョンは、経済危機なのか戦争なのかあるいはウイルス禍なのか世界が未曾有の危機に向かって突き進んでいるかのように感じられる昨今、そのヴィジョンが現実のものとして迫りくる恐怖を覚える。 美術が美的価値とともに世に対し警告を発する力があるとすれば今まさにジョン・マーティンをあげなくてはならないだろう。 版を重ねる『ベクシンスキー画集』や復刻が待ち望まれてきた『モンス・デジデリオ画集』に通じるジョン・ マーティンの終末的世界観を、50点の作品群にて紹介。 B5判/106頁/収録作品数51点(油彩、メゾチントなど) 編集部ブログに関連記事アップ http://blog.editions-treville.net/?eid=382065 解説:大瀧 啓裕 (オオタキ ケイスケ) 1952年、大阪市生まれ。St. Andrew's Schoolおよび神戸市外国語大学卒業後、東洋工業(現マツダ)総合企画室勤務を経て、翻訳家として独立、現在にいたる。蒐書家としても知られ、イギリスの挿絵本のコレクションを蔵し、19世紀英国美術に造詣が深い。主な著書に『魔法の本箱』(青土社)、『アーサー・ラッカム』(エディシオン・トレヴィル)。 主な訳書に、M・ゴドウィン『天使の世界』(青土社)、H・P・ラヴクラフト『文学における超自然の恐怖』(学習研究社)、F・J・オブライエン『金剛石のレンズ』(東京創元社)。 ジョン・マーティン画集 オリジナル版(トレヴィル1995年刊)